天皇誕生日祝賀レセプションの開催(令和7年2月27日)
令和7年3月1日





2月27日、高橋総領事主催による天皇誕生日祝賀レセプションが昭和ボストン(Showa Boston Institute)で開催され、約200名の招待客の皆様にお越しいただきました。
式典では、当地で活躍する日本人オペラ歌手の野中百合子さんによる両国国歌の独唱に続き、髙橋総領事が挨拶しました(高橋総領事の挨拶概要仮訳)。
その後、主賓のシャーマン・パッカード・ニューハンプシャー州下院議長と来賓で日系米国人のエイミー・マー・サンジオロ・マサチューセッツ州下院議員によるご挨拶、髙橋総領事、パッカード議長、サンジオロ議員、ノーマン・オーラル・マサチューセッツ州下院議員及び同州初のアジア系議員であるケイコ・オーラル元マサチューセッツ州下院議員による鏡開きが行われた後、ケイコ・オーラル元議員による乾杯挨拶をいただきました。
続いて、クリス・パパス連邦下院議員、エリー・サトウ・メイン州下院議員、ジョン・ロジャーズ・バーモント州副知事及びボストン市議会からいただいた祝賀メッセージの読み上げも行われました。
レセプションではさらに、バークリー音楽大学のタイガー大越教授率いるアンサンブルユニットによる演奏や、いけばなインターナショナル・ボストン支部による生け花、日本酒・日本産ワインや寿司を始めとする日本食をお楽しみいただいたほか、当地で活動する日本企業や、大阪関西万博、今年マサチューセッツ州との姉妹関係35周年を迎えた北海道のブースの出展を通じて日本の魅力に触れていただきました。
当日のダイジェスト動画はこちら(Youtube)
式典では、当地で活躍する日本人オペラ歌手の野中百合子さんによる両国国歌の独唱に続き、髙橋総領事が挨拶しました(高橋総領事の挨拶概要仮訳)。
その後、主賓のシャーマン・パッカード・ニューハンプシャー州下院議長と来賓で日系米国人のエイミー・マー・サンジオロ・マサチューセッツ州下院議員によるご挨拶、髙橋総領事、パッカード議長、サンジオロ議員、ノーマン・オーラル・マサチューセッツ州下院議員及び同州初のアジア系議員であるケイコ・オーラル元マサチューセッツ州下院議員による鏡開きが行われた後、ケイコ・オーラル元議員による乾杯挨拶をいただきました。
続いて、クリス・パパス連邦下院議員、エリー・サトウ・メイン州下院議員、ジョン・ロジャーズ・バーモント州副知事及びボストン市議会からいただいた祝賀メッセージの読み上げも行われました。
レセプションではさらに、バークリー音楽大学のタイガー大越教授率いるアンサンブルユニットによる演奏や、いけばなインターナショナル・ボストン支部による生け花、日本酒・日本産ワインや寿司を始めとする日本食をお楽しみいただいたほか、当地で活動する日本企業や、大阪関西万博、今年マサチューセッツ州との姉妹関係35周年を迎えた北海道のブースの出展を通じて日本の魅力に触れていただきました。
当日のダイジェスト動画はこちら(Youtube)




【髙橋総領事あいさつ概要(仮訳)】
1 冒頭
2月23日、天皇陛下におかれては、65歳の御誕生日を御迎えになられた。皇后陛下を通じて特別のご縁のあるボストンにおいて、祝賀レセプションを開催できることを心からうれしく思う。今回はボストン市のご厚意で、天皇誕生日を記念して、初めてボストン市役所広場に日の丸を掲揚させて頂いた。日本にとって、歴史的にも皇室との関係においても縁とゆかりのあるボストンにおいて、米国旗、ボストン市旗とともに、日の丸が高らかに掲揚される光景は実に感慨無量であり、ここに、皆さまと共に天皇陛下のお誕生日を心からお祝い申し上げるとともに、在ボストン日本国総領事としてボストン市民、そしてニューイングランドの皆様と共に管轄6州と日本との関係強化への決意を改めてお誓い申し上げる次第である。
2 日米関係全般
今年は、戦後80周年の節目の年である。厳しさ、複雑さを増す現在の国際環境の下、日米関係、日米同盟の重要性はかつてなく高まっている。2月7日には石破総理とトランプ大統領が首脳会談を行い、日米関係の新たな「黄金時代」を追求する決意を確認した。米国と共に、インド太平洋の平和と安全及び繁栄の礎として、自由で開かれたインド太平洋を支え、日米のグローバルなパートナーシップをさらに進化させて参りたい。
3 日ニューイングランド関係全般
(1)総論
182年前にニューベッドフォードにおいて中濱万次郎が日本人として初めて米国に上陸・長期滞在し、ニューポート出身のマシュー・ペリー提督が171年前に日米間の最初の条約を締結するなど、ニューイングランドは日米交流発祥の地である。
今や両国民にとっての日米交流の一大舞台となっている野球を153年前に日本に紹介したホーレス・ウィルソン氏はメイン州出身である。今月初め、レッドソックスの吉田正尚選手や、エリー・サトウ・メイン州下院議員の協力も得て、メイン州においてウィルソン氏を顕彰する大きな文化イベントを行った。
今年は、北海道・マサチューセッツ州姉妹関係35周年、そしてポーツマス条約120周年であり、関連の重要イベントも行われる予定である。このような節目の機会も利用しつつ、当地ニューイングランドと日本の人的交流を一層活性化させ、日ニューイングランド関係を更にもう一段引き上げるべく全力で取り組んでいきたい。
(2)政治
政治分野においては、昨年末の選挙で日米共に新たな指導部が誕生した。そして、ニューイングランドにおいては、エリカ・ウィッターホーベン・マサチューセッツ州下院議員、リンダ・ウジフサ・ロードアイランド州上院議員に加え、エイミー・モー・サンギオロ・マサチューセッツ州下院議員、そして、メイン州初のアジア系議員であるエリー・サトウ・メイン州下院議員という4名の日系議員が当選した。日本にとって極めて喜ばしいニュースであり、二国間関係の軸となる政治的側面において、これ以上ない強力な支援者を得た気持ちである。日本との関係を更に大きく飛躍させるべく、今後さらにご協力したい。そして、マサチューセッツ州下院アジアン・コーカスとも連携し、当館は当地政界との関係を一層強化していきたい。
(3)経済
経済面での日米協力も私が極めて重視する側面である。経済関係は現在の日米黄金時代を最も明確に表しており、直近5年間日本は米国にとって最大の直接投資国であり、また、在米日系企業による米国内での雇用創出は約100万人に達している。
当地においても、双方の経済活動は同様に拡大している。ニューイングランド地域には300社以上の日系企業が進出し、特に、ライフサイエンスやバイオテックといった分野では、ボストンが誇る世界有数のスタートアップ・エコシステムを中心に、日本の名だたる大手企業が製造及び研究開発拠点を置き、ニューイングランド地域の経済成長、そして世界のイノベーションに貢献している。
特にここ近年は、日本のスタートアップ・エコシステムの更なる発展のため、産官学による日米協力が加速度的に進展している。日本政府が取組みを進めるグローバル・スタートアップ・キャンパス(GSC)構想をはじめ、様々な地方自治体や企業、大学等が日本の科学技術・イノベーション創出を推進すべく、ニューイングランド地方の学術・研究機関・企業との連携を進めるとともに、活動を活発化させている。
日本国内の市場も、2023年度に民間企業による設備投資が100兆円を超えて過去最高を記録。高い科学技術を持ち、優れたビジネス環境を有する日本市場の潜在的なポテンシャルは非常に高く、今後もぜひ対日直接投資をお願いしたい。
また、いよいよ4月からは、EXPO2025大阪・関博が開幕する。「いのち輝く未来社会のデザイン」を掲げ、持続可能な社会へのメッセージを世界に発信する。産官学に政治ハイレベルも加えた日米間各層での協力の更なる交流と協力の深化を大いに期待している。
(4)文化・人的交流
総領事として自分が最も重視しているのは、人と人との草の根交流である。国家間関係とはつまるところ人と人の関係であり、自分は人的交流の力を強く信じている。
当地では、創立120年を迎えたボストン日本協会をはじめ各地の日米交流団体が活発に活動し、大学などの教育機関における日本研究、日本語教育も盛ん行われている。学術交流の分野では、ポーツマス条約120周年にちなんだ国際会議なども間もなく開催される予定であり、大きな変動のうねりの中にある現在であるからこそ、世界最高水準のニューイングランドの学術研究機関との交流は益々重要になっている。
また、ニューイングランドには24の日米姉妹都市があるが、9月には日米外交関係樹立170周年を記念して、大阪において日米姉妹都市サミットも行われる。今年は日米姉妹都市70周年でもあり、また第二次世界大戦後の二国間関係80周年にもあたる。新たな姉妹都市関係樹立への関心を示す照会も寄せられている。姉妹都市関係についても、いろいろな形での関与の形を模索しながら、そのプレゼンスと活動レベルの引き上げに可能な限り貢献したい。
終戦80周年は、日系米国人の偉大な歴史を想起させる。日系米国人コミュニティとの連携も強化して行きたい。先月レキシントンにて行われたニューイングランド県人会のお正月イベントは、かつてない参加者数で大いに盛り上がった。長きにわたり当地に根を下ろし、日米の架け橋として日米関係に大きく寄与されてきた日系米国人コミュニティと日本人コミュニティとの関係強化は人と人との関係を更に重層化させ、強固にするものと信じている。日系人の皆様におかれても、是非日本関係のイベントに積極的にご参加戴きたい。
4 今後のイベント
そして、4月26、27日には今や全米最大規模を誇るボストン日本祭りが開催される。今回はボストンコモンに加え、Boston Downtown Allianceの協力・支援を得て、一部ダウンタウン・クロッシングでも開催される予定。日本コミュニティと地元ボストン市民やニューイングランド市民との接点がより接近すると言うことである。ここにご列席の皆様、各団体、コミュニティには、ボストン、ニューイングランド日本人コミュニティの総力を挙げたこの日本文化イベントに是非ご参加戴きたい。
当館の情報発信プラットフォーム”Cultural and Innovative Fridays at CGJ in Boston”もこれまでに茶道、日本映画、剣道、和食、競技かるたなどの多岐にわたるテーマで開催してきた。ボストン、ニューイングランドにおいて日米関係で活躍する方々の情報発信とネットワーク拡大の場を提供している。明日28日にはいけばな、3月7日には近年当地で大流行のラーメンのイベントを開催するので、是非ご参加いただきたい。
そして、来年当地は、米国建国250周年、セイラム市市政400周年を迎え、サッカー・ワールドカップも7試合が開催されるなど、日本から一際数多くの訪問客が予想される。日ニューイングランド関係が一段深化する好機が到来しているのである。
250年前、米国革命がここから始まったように、日米黄金時代をボストン、ニューイングランドから始めたい。政治、経済、文化、科学技術、学術交流、芸術、スポーツ、観光、全ての分野に大きな潜在性がある。総領事館としても、日本と現地をつなぐ”convening power”として新たな発展への媒体として、約18,000人の邦人、日系人、関係団体を始めここにお集まりに全ての皆様、団体、コミュニティとの協力によって、日本とニューイングランドとの間にある全ての協力・協働の潜在力を引き出すべく、可能な限り尽力して参る次第である。より一層の皆様からのご支援をお願いしたい。



