-新型コロナウィルス感染とその治療薬による眼疾患リスク-

2020/10/24
コロナウィルス論文紹介
 
新型コロナウィルスのパンデミックにより世界は未曾有の危機に晒されています。
この地球規模的問題を現代科学がどこまで解明しているのか,
第一線の研究が行われている当地より科学的に立証された情報を紹介していきます。
 

 
*本稿はあくまで新型コロナウィルスに関する論文を分かりやすく簡潔にまとめたものであり,詳細については添付先URLをご参照ください。尚,本稿は全てオープンリソースによって提供されている論文を紹介しております。
 

-新型コロナウィルス感染とその治療薬による眼疾患リスク
 
 ハーバードメディカルスクールが新型コロナウィルス感染やその治療による眼疾患リスクについて既存研究を評価した研究。
コロナウィルス患者特有に見られる眼疾患として,患者の1/3に結膜浮腫、流涙症、結膜充血などが報告されている。また,コロナウィルスの治療法として臨床的に効果があるといわれている(1)レムデシベル,(2)ヒドロキシクロロキン,(3)ロピナビル/リトナビル(併用),(4)リバビリン,(5)インターフェロン,(6)トシリズマブ,(7)オセルタミビル,(8)ウミフェノビル,(9)ニタゾキサニド,(10)ファビピラビル,(11)カモスタットメシレート,(12)コルチコステロイド,(13)免疫グロブリン療法について,眼への副作用を調べた。
 
(1) レムデシベル エボラウィルス治療薬。コロナウィルスに最も有効な治療薬として知られる。
眼への副作用無し。
(2) ヒドロキシクロロキン マラリア・関節リウマチ等の治療薬。
長期使用(10年以上)により網膜への副作用が報告されている。
(3) ロピナビル/リトナビル(併用) HIV治療薬。
直接的な眼への副作用無し。
(4) リバビリン C型肝炎治療薬。有効性に一貫性がないため,コロナ治療薬として広く推奨されていない。
眼への重度な副作用が報告されている。
(5) インターフェロン ウィルス感染症や腫瘍性疾患の治療薬。他剤(ロピナビル/リトナビル・リバビリン・レムデシベル)との併用によってコロナウィルス抑制の効果を持つことが知られている。
網膜症やぶどう膜炎などの副作用がある。
(6) トシリズマブ 関節リウマチなど自己免疫疾患治療薬。重症患者に使用される。
網膜出血を伴う両側性網膜症などの副作用が確認されている。
(7) オセルタミビル インフルエンザ治療薬として使用されている。
緑内障や一過性近視などの副作用が確認されている。
(8) ウミフェノビル インフルエンザ治療薬として使用されている。
眼への副作用無し。
(9) ニタゾキサニド RNA及びDNAウィルスの複製を阻害する効果有り。
眼の変色などの副作用が報告されている。
(10) ファビピラビル(アビガン) インフルエンザ治療薬として使用されている。催奇形性の副作用が報告されている。
眼への副作用無し。
(11) カモスタットメシル酸塩 慢性膵炎および述語逆流性食道炎の治療薬。
主な副作用である肝機能障害に伴う結膜炎以外の眼への副作用無し。
(12) コルチコステロイド 免疫細胞やサイトカインの過剰産生に続発する過炎症治療薬。
白内障などの副作用が報告されている。
(13) 免疫グロブリン療法 免疫不全・自己免疫疾患の治療薬。
網膜静脈閉塞症などの副作用が報告されている。