メリー・ホワイト ボストン大学文化人類学教授,
旭日中綬章を受章
日本政府は,4月29日,メリー・ホワイト ボストン大学文化人類学教授に対し,アメリカ合衆国における日本研究の発展及び日本文化紹介に寄与した貢献から,旭日中綬章を授与することを発表した。
ホワイト教授は、現代の日本社会・日本文化研究のため、概ね毎年日本を訪問しており、特に近年は日本の都市部における社会空間及び社会変化に研究を集中している。ホワイト教授の著書には、日本の教育に関わるものの他、日本の国際化、日本の青年・大衆文化、家族・社会政策、日本女性に関わるもの等多数存在する。平成24年にボストン日本協会から「ジョン・E・セイヤー賞」を受賞した。
平成9年、ホワイト教授は授業に文化人類学的な食べ物文化コースを導入。平成14年から平成15年にかけて、京都日本研究センターの客員教授として京都在住の際、カンボジアのコーヒーを日本に輸出するプロジェクトを開始に力添え。カンボジアの農家と輸出業者をネットワークで結び、現在では日本のコーヒー会社11社と米国会社1社がコーヒーを輸入し、同事業からの資金でカンボジアに数々の小学校が建設された。
平成24年には最新作「日本でのコーヒー生活 Coffee Life in Japan」は130年に亘る活気のある日本のコーヒー社会を描く。
近年、アメリカの食べ物界において「日本」が爆発的な人気を博すようになっている。日本を熟知するホワイト教授は、最近ではボストン・グローブ紙に、京都の様々なカフェを紹介する記事を執筆する等、新聞、雑誌で大衆の関心を刺激しつつ、日本人の生活を伝導し続けている。また、「ディスカバリー・チャンネルDiscovery Channel」の番組においてアジア料理に関するテレビ・シリーズ「Culinary Asia」を制作。ホワイト教授自身も日本料理に関する部分に1時間出演した。
また、平成19年に在ボストン総領事館が主催した日本料理の紹介行事「食外交:日本料理とアメリカ人の味覚Dining Diplomacy: Japanese Cuisine and American Taste」でのパネル・ディスカッションにおいてモデレーターを務めた。
日本政府は,これらの貢献に照らして,ホワイト教授が旭日中綬章を受章するにふさわしい人物であると見なし,同教授への叙勲を発表することを喜ばしく思う。
◎お問い合わせ先
在ボストン日本国総領事館
Consulate-General of Japan in Boston
Federal Reserve Plaza 22nd Floor,
600 Atlantic Ave., Boston, MA 02210
TEL:617-973-9772,FAX:617-542-1329