トップページ > プレスリリース

平成27年春の叙勲(ライシュ教授)

在ボストン日本国総領事館
プレスリリース                                                平成27年4月30日

平成27年春の叙勲(ライシュ教授)


4月29日、日本政府は、日本の公衆衛生、国際保健の発展に多大な貢献をしたマイケル・R・ライシュ博士(ハーバード大学教授)に対し、旭日中綬章を授与することを発表した。
ライシュ教授は、ハーバード大学公衆衛生大学院の国際保健人口学部国際保健政策教授兼武見国際保健プログラム主任教授であり、公衆衛生政策に関する著名な研究者である。
ライシュ教授は、公衆衛生政策の政治学的側面について研究を行い、日本の保健政策の問題にも40年以上取り組むなかで、保健システムの強化と改善、薬品を含む医療政策、そして政策決定過程の政治経済学に関心を払ってきている。
ライシュ教授は、イェール大学において分子生物物理学・生化学の学士号、東アジア研究(日本研究)修士号を経て、1981年、同大学にて政治学博士号を取得した。
ライシュ教授は、1983年にハーバード大学公衆衛生大学院での武見国際保健プログラムの創設に尽力し、その後30年以上に渡って、同大学院の一員として同プログラムの多大な成果に貢献してきている。武見国際保健プログラムは1983年の創設以来、55人の日本人を含む世界53カ国から251人の武見フェローを受け入れてきている。武見フェローは、帰国後に政府、大学及び民間部門において、リーダーシップを発揮できる役職に就いている。ライシュ教授は、本プログラムと自身の研究活動を通じて、世界の人々の健康改善に貢献してきている。
ライシュ教授は、国際的な公衆衛生問題に対する日本の貢献にも多大な支援を行ってきている。平成20(2008)年に開催された洞爺湖G8サミットに際しては、日本の政策イニシアチブを提案するため、日本の政策立案責任者とともに、保健システム強化に取り組んだ。平成23(2011)年9月には、ランセット誌の画期的な日本の医療保険制度に関する特集号の企画に貢献した。また、日本と世界銀行の研究者とともに、日本の国民皆保険制度の経験に基づいた「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC:国民皆保険制度)」を推進する取り組みに携わった。
加えて、ライシュ教授の本は日本において数多く翻訳され、出版されている。
日本政府は上記の貢献に照らして、ライシュ教授が受章するにふさわしい人物であると見なし、叙勲を発表することを喜ばしく思う。

 


◎お問い合わせ先

在ボストン日本国総領事館
Consulate-General of Japan in Boston
Federal Reserve Plaza 22nd Floor,
600 Atlantic Ave., Boston, MA 02210
TEL:617-973-9772,FAX:617-542-1329

ページトップへ